NHKで大人気！知る人ぞ知る、歴代のペンギンキャラクター

NHKのプロデューサーはペンギン愛好家？？

今から二十年以上前、まだテレビのチャンネルが本体と一体化していた時のこと。物心ついた私にとって最大の楽しみは、NHKの「にこにこ、ぷん」という番組を見ることだった。今になってふとその番組のことを思い出し、懐かしついでに調べてみた。驚いたことに、主人公の１人にペンギンがいる。自分のペンギン好きのルーツを知ったようで、なんだか嬉しい気持ちになる。

調べを進めるうちに、意外な点に気がついた。NHKの歴代子供向け番組には、ペンギンキャラクターが頻出しているようなのだ。この興味深い事実について、深掘りしてみよう。

「にこにこ、ぷん」のぴっころは、お洒落ペンギンガール

「おかささんといっしょ」の人形劇史上、最長の放送期間を誇る「にこにこ、ぷん」。１９８２年４月５日から１９９２年１０月３日まで、１０年間に渡って放送された長寿番組だ。主人公は、山猫の「じゃじゃまる」に、ペンギンの「ぴっころ」、ねずみの「ぽろり」。地球にそっくりな星「にこにこ島」を舞台に、３人はともに泣き、笑い、喧嘩をしながら成長していく。
各キャラクターは、本名や、性格、苦手なものまで細かく設定されている。ペンギンのぴっころについては、このような記述がある。

本名：ふぉるてしも・ぴっころ
“ふん”ボルトペンギンの女の子。推定年齢３.５歳。おしゃべりとお洒落が好きなおしゃまな女の子。気が強く、女性を軽視したような発言には色をなして反論する。ペンギンなのに泳ぎが下手で水を怖がる。初めて空を飛ぶペンギンになる夢を持ち、密かに訓練を続けている。
出展：アカイさんノート

ぴっころは、フンボルトペンギンの女の子だったのだ。そうと知れば、衣装がピンクなのも納得できる。単に女の子であることが分かりやすいようにピンクを着ているのかもしれないが、実際のフンボルトペンギンにもピンク色の部分があるのだ。
フンボルトペンギンのくちばしの付け根付近は、皮膚が露出しており、表皮下の血管の拡張によりピンク色に見える。ペルーやチリの海岸沿いといった比較的温暖な地域に住むフンボルトペンギンは、皮膚を露出させることで熱を放散させている。

フンボルトペンギンの顔写真（撮影：埼玉こども動物自然公園）

放送終了後も「にこにこ、ぷん」の人気は根強い。２０１６年には、少し大人になったぴっころが、大人女子向けのブランド【Pikkoro’s Holiday】を立ち上げることが発表され、話題になった。
３歳にして女性を軽視する発言に反論していたぴっころは、果たしてどんな女性に成長したのだろう。

ペンギンと一緒に頭の体操！「ピタゴラスイッチ」

ピタゴラスイッチのペンギンキャラクター画像

ピタゴラスイッチ – キッズワールド NHK Eテレ こどもポータル via kwout

Eテレで放送中の「ピタゴラスイッチ」は、世の中の法則や型を楽しく勉強できる子ども向け番組。日用品を組み合わせて精度の高い仕掛けを作る「ピタゴラそうち」をはじめ、沢山のユニークなコーナーは、海外のメディアからも賞賛されている。
中でも人気コーナーの１つ「きょうのトピック」に、２匹のペンギンのキャラクターが登場しているのにお気づきだろうか。そのペンギンとは、知りたがりの灰色のペンギン「ピタ」と、あわてものの青いペンギン「ゴラ」。「ピタ」と「ゴラ」の質問に、物知りの「百科おじさん」が答える形でストーリーが展開する。

この仲良しコンビは「おりたたみハンカチ劇場」というコーナーにも登場する。「ピタ」と「ゴラ」が描かれた一枚のハンカチを歌にあわせて畳んでいくと・・・、まるで絵本のように楽しいストーリーが展開する。手遊びとストーリーの合体が、子どもたちの好奇心に火をつけるのだ。

「ふうせんいぬ　ティニー」と双子のペンギン

風船ペンギンの双子・ペンとギン

NHKアニメワールド　ふうせんいぬティニー via kwout

Eテレで放送中の「ふうせんいぬ　ティニー」。この番組は、「おおかみこどもの雨と雪」「電車男」などのヒット映画を製作した映画プロデューサー・川村元気さんと、「LISMO！」「ニャンまげ」などの人気キャラクターを手がけたアートディレクター・佐野研二郎さんが共著した絵本が元になっている。

あらすじ

からだに風船を巻きつけた小犬・ティニーは風に飛ばされ、雲の上に飛んできてしまった。たどりついた雲の上の世界でティニーは生まれつき風船が体についている「ふうせんどうぶつ」たちに出会う。そしてティニーの大冒険がはじまった――。
出典：ふうせんいぬティニー公式サイト

雲の上に浮かぶ「ふうせんどうぶつ」の中に、ペンギンのキャラクターがいる。１つの風船に繋がれたペンギンの姉妹「ペン」と「ギン」は、そっくりな姿をしているのに、何故か真逆の事ばかり言っている不思議な姉妹だ。

キャラクター全員がふわふわと浮かんでいる「バルン王国」で、ティニーはひっくり返された“当たり前”に戸惑いつつも、色々な動物たちと触れ合う中で大切なことに気づく。シンプルなストーリーの中に、沢山の学びが詰まったこのアニメ。是非、家族みんなで楽しんでいただきたい。

アメリカの子どもたちに大人気！「ザ・ペンギンズ　Fromマダガスカル」

ザ・ペンギンズ　FROMマダガスカルの画像

ザ・ペンギンズ　from　マダガスカル｜ディズニーXD｜ディズニー via kwout

ドリームワークス制作のアニメーション「マダガスカル」でお馴染みのキュートな４人組「ペンギンズ」。彼らのスピンオフアニメが、NHKで放送されている。
ペンギンズは、２つの顔を持っている。１つは「ニューヨーク・セントラルパーク動物園」でキュートな笑顔を振りまき、人間に媚びる表の顔。もう１つは、動物園で起こるあらゆる難事件を解決する秘密組織としての裏の顔。

各キャラクターの詳細や映画についての情報は、本ブログの別の記事にまとめているので、是非そちらも見て頂きたい。何しろ、筆者はペンギンズの大ファンなのである。

☆放送予定　公式サイトへ

ここまでNHKの様々な番組を振り返ってみた。どうやらNHKの内部にペンギン好きがいるのは、間違いなさそうだ。どうかこれからもずっと、NHKが「ペンギン」と共にありますように！