コガタペンギン (リトル・フェアリー妖精)【特徴・生態】
2015/02/14
目次
コガタペンギンの特徴
身長40cm。ペンギン全18種の中で、最も小さい種類。
別名を「リトルペンギン」または「フェアリーペンギン」といいます。
オーストラリア東南部のフィリップ島の「ペンギン・パレード」は世界的に有名です。
コガタペンギンの写真
コガタペンギンの生態
基本情報
【英名】Little Penguin (リトルペンギン)
【学名】Eudyptula minor
・種小名ミノール(minor)は「小型の」という意味。
【分布】オーストラリア南部、ニュージーランド
【体長】40cm
【潜水能力】採餌、水深20〜30m
【餌】小型の魚類、イカ・タコ等を主食、まれに甲殻類
【繁殖行動】産卵はおもに10月頃。卵を2つ産む。
【最初の繁殖時期】早くて2歳、普通は3歳。
【寿命】野生最高17歳
【天敵】サメ類、カモメ類、ウミワシ、ニュージランドアシカ、野生化したキツネ・イヌ・ネコ・イタチ
生息地
南極の海と比べて暖かいオーストラリア南部とニュージーランド周辺の海に生息している。オーストラリアでは、ほとんどの沖合の島で繁殖している。
分散
成鳥は定住性であるとされている。自分のコロニーの近くで生活する。
若鶏は巣立ち直後に1000km以上も移動するという記録がある。
外観
フリッパーの長さ
12.4 cm オス | 11.7 cm メス
くちばしの長さ
3.9 cm オス | 3.7 cm メス
体重
1.0〜1.1kg
1.1 kg オス | 1.0 kg メス
羽毛
背中の羽毛は青黒色・青灰色。ニュージーランドでは「ブルーペンギン」の愛称で呼ばれる。
腹部は白色。他のペンギンのようは派手な色模様やトサカ(冠羽)もない。
コガタペンギンのフリッパーは後ろ側のキワが白色だが、ハネジロペンギンのフリッパーは前後の両端のキワが白色。
姿勢
直立ではなく、やや前屈み。
ヒナ(赤ちゃん)
ヒナの背中は黒っぽい茶色、腹部は白色。目は、成長とともに、暗灰色から青銀色に変わっていく。
習性と行動
性格
とても攻撃的。妖精(フェアリー)ペンギンと呼ばれることもあるが、妖精のイメージとかけ離れている。
採餌
採餌は昼間行う。12cm以下の小魚の群れを追う。
上陸
陸上では完全に夜行性である。早朝に海に出かけ、夕方暗くなってから陸上に戻る。
夕方、個体は沖合に集合し、「ラフト」と呼ばれる集団をつくり、日没から2時間以内に上陸する。ペンギン集団が突如として現れ、浜を横切り、いつもとおている小道をたどって、自分の巣に戻る。急ぐときはトボガンする。
巣作り
海岸の草地や灌木の中・藪の中・岩の下に巣穴を作る。海岸沿いの民家の軒下に巣を作ることもよくある。繁殖コロニーの1つが、オーストラリアの最大都市であるシドニーにある。
1組のツガイが孤立して繁殖することもあるが、粗密な集団を形成して繁殖する。
縄張り意識は強い。巣穴の入り口近くが縄張りの範囲。威嚇のみならず、直接攻撃で自己防衛する。
換羽
繁殖期が終わると、成鳥は数週間から数ヶ月海で過ごし、よく食べて換羽に備える。自分の巣か安全な場所で換羽する。換羽に2から3週間を要する。
繁殖
・(繁殖期)
1年を通じてツガイと繁殖地周辺で生活する。繁殖の開始時期は様々で、コロニーごとに異なる。
・(産卵期)
産卵は年間を通して行われる。時期はバラつきがあるが、10月が一般的。卵は2個。
・(抱卵期)抱卵時期は33から39日間。
・(育雛期)
孵化後7から10日間、ヒナは親鳥に抱かれて育つ。孵化後13から20日間は片親がそばにいる。交代してヒナを守る。
その後、ヒナは残されて、両親とも採餌に出かけるが夜には戻ってくる。土中に巣がある場合、クレイシをほとんど形成しないが、岩穴の場合、小さなクレイシを形成することがある。
・(巣立ち)孵化後8週間
孵化後50から60日後、ヒナが巣立ちする。
1から2年くらい、遠くに分散して海上で生活する。
生息状況
・低危急種 (LC 2012年 レッドリスト)
・推定個体数 1,000,000 羽 (1990年)
コガタペンギンの関連動画
コガタペンギンと出会える日本の水族館
長崎ペンギン水族館(長崎県)
横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県)
葛西臨海水族館(東京都)
コガタペンギンに似ているペンギンたち
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