陸上でピョンピョン飛び跳ねて移動する姿が印象的なペンギン。
その仕草から和名を「岩跳び(イワトビ)ペンギン」、
英名をRockhopper Penguinと呼ばれるようになりました。
目の上の黄色い飾り羽と、頭部の羽毛が長く伸び、
とさかのような特徴的な冠羽を形成しています。
性格は、警戒心が強くかなり攻撃的。
小さい体ながら、巣に近づけば天敵であろうが仲間であろうが攻撃をしかけます。
繁殖地は、亜南極圏の島々やインド洋、南大西洋の温帯の島々にあり、ニューディプス属(トサカのあるペンギン種属)の中でもっとも広範囲。
南限は南緯53度、南極収束線以南にあるバード島。北限は南緯37度、亜熱帯のトリスタン・ダ・クーニャ諸島。成鳥は主に北へ移動する傾向がある。流鳥は南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの報告がある。
イワトビペンギンは、生息域・体長・冠羽の長さなどが異なる3種の亜種に分類される。
3亜種の生息地はかなり離れている。交流がほとんどない種の分化が進み、独特の特徴が3亜種に現れたと考えられている。
イワトビペンギンは、トサカがあるペンギン種(マカロニペンギン属)の中で一番小さなペンギン。全ペンギン種の中で最小のコガタペンギンより、わずかに大きい。
イワトビペンギンは、トサカがあるマカロニペンギン属の中で唯一、頭の黒い羽毛(飾り羽)が逆立っている。これが見分けるコツ。
16.7 cm オス | 16.1 cm メス
4.6 cm オス | 4.1 cm メス
2.3〜4.2kg
[換羽前] 4.2 kg オス | 3.6 kg メス
[換羽後] 2.3 kg オス | 2.1 kg メス
頭部・首・背面のヒナの羽毛は暗いこげ茶色。腹部は白色。飾り羽やトサカは見られない。
きわめて好戦的。喧嘩好きなペンギン。他の個体のみならず人間にも攻撃をする。コロニーを通過するものなら噛みついてくる。
イワトビペンギンは、海辺がない岩場の上で巨大なコロニーを形成して繁殖する。毎年、繁殖時期には同じ巣の場所に戻ってくる。
巣を小枝や石で改修して使う。
好戦的な性格のイワトビペンギンは、巣作りの材料をめぐっての喧嘩をよくする。
イワトビペンギンはジャンプがとても得意。
[採餌] 海に向かうときは、土手や崖を滑ったり、飛び降りたき、ときには落下したりもする。普通のペンギンは頭から海に飛び込むのだが、イワトビペンギンのみ、しばしば足から海に飛び込む。
[上陸] 岩場に戻るときは大きな波を待つ。波の力を利用して岩場に飛び上がる。
[移動] 両足をそろえて前に跳ぶことで、すばやく前進移動できる。コロニーに行くとき、ペンギン道を通って岩場を両足でけってジャンプしながら進んでいく。
繁殖後、3〜4週間かけて、巣で換羽をする。
・(非繁殖期)4、5月〜10月の間は、繁殖地から離れている。
・(繁殖期)10〜11月に、繁殖地の岩場に戻ってくる。
コロニーの大部分は巨大。海抜60m・内陸1.5kmの範囲まで広く分布する。
海から巣まで、長い間使われてきたために「ペンギン道」が形成されている。
年長の個体は同じ場所に巣を形成する(営巣)。
・(産卵期)11〜12月に、卵を2個産む。巣の分布密度は割りと高い。1平方メートルあたり2巣ぐらい。
・(抱卵期)抱卵期間は32から34日間。オス・メスが交代で行う。
第一卵が育てられることは稀である。通常、第二卵が最初に孵化する。
・(育雛期)孵化後24日から26日間、オスはヒナのそばに居て、メスが給餌する。
・(クレイシ期)ヒナたちはクレイシを形成する。
最初の7日間はメスが給餌する。その後75日間、親鳥が日替わりで交互に給餌する。
・(巣立ち)2月、ヒナたちが巣立つ。
・危急種 (2012年 レッドリスト )
人間の漁業との競争や生息地に進入した病原菌が原因で減少。現在も減少傾向にある。
・推定個体数 368万羽 繁殖つがい
アドベンチャーワールド(和歌山県)
長崎ペンギン水族館(長崎県)
横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県)
旭川市 旭山動物園(北海道)
男鹿水族館 GAO(秋田県)
マリンピア 松島水族館(宮城県)
鴨川シーワールド(千葉県)
エプソン 品川アクアスタジアム(東京都)
豊橋総合動植物公園 のんほいパーク(愛知県)
海遊館(大阪府)
登別マリンパーク ニクス(北海道)
伊豆・三津シーパラダイス(静岡県)
二見シーパラダイス(三重県)
越前松島水族館(福井県)
立川 しものせき水族館 海響館(山口県)
サンピアザ水族館(北海道)
青森県営 浅虫水族館(青森県)
新江ノ島水族館(神奈川県)
京急 油壺マリンパーク(神奈川県)
志摩マリンランド(三重県)
新潟市 水族館マリンビア日本海(新潟県)